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デジタル ワーカーの未来:プランニングと優先順位付け

By Colin Redbond, テクノロジー戦略ヘッド、監訳:門脇 豪、シニアコンサルタント

 

今後のデジタル ワーカーにとって重要なインテリジェント オートメーション技術に関するシリーズ3回目では、プランニングと優先順位付けについて解説します。デジタル化を進める職場で、ソフトウェアロボットが生産的で効率的かつ効果的に機能するには、一連の複雑な技術が必須となります。

プランニングと優先順位付けは、「コグニティブ プランニング」と呼ばれることもあり、脳の「実行機能」の1つに分類されています。これは、ある目標を達成するために、思考と行動の優先順位付けを考案、評価し選択するスキルです。私たちは、これを日常的に無意識に行っています。一杯のコーヒーを淹れるというごく簡単な動作でさえ、一連のタスクを注意深く優先順位付けする必要があるのです。

デジタルワーカーは、人間と同じ業務パラメータで作業できなければなりません。つまり、インテリジェント デジタルワークフォースは、タスクの複雑な構成や優先順位付けを処理できる必要があり、人間の介在は最小限にとどめる必要があります。

慎重なプランニング 優れたパフォーマンスと信頼性
プロセスを効果的に自動化するには、デジタルワーカーに何を実行させるか、各プロセスを把握し、最適化する必要があります。録画型の自動化(「デジタル ダクトテープ」アプローチ)は、期待通りの結果を得るには非効率的で不適切です。プロセスのデジタルトランスフォーメーションに向けて前進することさえもできません。そのような自動化は不十分で、結果的には人間の手間を増やしてしまいます。

プロセスの真のデジタルトランスフォーメーションを成し遂げるためには、現行のプロセスを(非効率的な部分も含めて)理解し、自動化に進む前に改善しておく必要があります。確かに、RDA(ロボティックデスクトップオートメーション)のような記録ボタンを押すだけの方式に比べると、時間のかかる作業です。しかし、当社のお客様の長期的なROIに表れているように、その成果は歴然としています。Blue Prismのデジタルワーカーは、人間の介在がゼロに近くなるように設計されています。

ここで、Npowerというお客様を例に挙げます。現在、400台のロボットで年間200万時間分の業務を処理しています。これらのロボットは、わずか2名で管理されています。このような効率性や信頼性は、系統的にプランニングを行ってこそ実現できることです。

さらには、プロセス マイニングのような、先端技術もあります。プロセス マイニングは、Blue Prismとパートナー企業である MINIT – 社との画期的な技術提携により、1年以上前にRPA業界に導入された機能です。これにより、プロセス把握とプランニングの段階の簡素化を図ることができるようになりました。

プロセス マイニングでは、ログなどの「ダークデータ」から非構造化データを抽出し、プロセスの現状を浮き彫りにすることができます。これは、非効率的な部分の識別に役立ちます。つまり、自動化の機会を検知できるのです。
ただし、プロセス マイニングだけは、十分ではありません。ダークデータでは、プロセスに対する人間の意思決定や直感についての洞察は得られません。また、非効率的な部分が明らかになってもその背景にある「理由」は判断できません。そのため、自分でより詳しく探る必要があります。そこで、Blue Prismでは、この両方の課題に対処するべく、ダークデータと人間の洞察をまとめる方法を懸命に研究しています。当社のパートナーであるDXC社は、同社のAPAプラットフォーム上で、カスタマイズされたプロセス マイニングに人間のプロセスの注釈を組み合わせることで、この課題に取り組み始めています。このレベルまで、洞察力とプロセスの透明性を達成できれば、企業は、十分に最適化されたプロセスの自動化を実現することができます。

業務順序の重要性
適切にプロセスをプランニングして、デジタルワーカーをプログラムすることは重要ですが、構成や優先順位付けが適切に行われていなければ、プランニングも無駄になってしまいます。

すべてのプロセスには一連のステップがあり、実行する順序が非常に重要となりますが、一連の流れには多くの判断や分岐も含まれています。そしてステップの多くは、再利用、反復するものです。Blue Prismプラットフォームは、モジュール性や再利用可能性を実現するために、ゼロから設計されました。Blue Prism designerとRelease Managerは、「一度作って、何度も使う」アプローチをプロセスの自動化で実現しています。アプリケーションを処理するプロセスを設定してしまえば、多くの業務プロセスで簡単に再利用できるようになります。プロセスを毎回カスタマイズする必要性を排除し、最大の再利用性を実現するためにすべて、パラメーター化できるように設計されているのがBlue Prismです。

当社の高度なControl Room(コントロールルーム)とキュー管理システムにより、デジタルワーカーは、単一または複数の異なるタスクを調和を取りながら共同で処理することができます。Control Roomの構築は、後からの思いつきではありません。これは、ほぼ10年間にわたり組み込まれ、洗練されてきたソフトウェアの中核を占めるコンポーネントです。

このような効率的な優先順位付けと再利用性により、Blue Prismは他製品よりもはるかに優れた拡張性を実現できているのです。

Western Unionというお客様の例をご紹介します。同社は、わずか6か月で21件以上のプロセスを自動化し、100万ポンドの経費を節約したほか、48 FTE(フルタイム当量)分のリソースをより重要な業務へ再配置することができました。

今後のビジョン:Blue Prismのリサーチおよび製品開発部門では、この編成の完全な自動化を目指しています。未来のデジタルワーカーは、完全に自己管理ができるようになるでしょう。

データは新しい金脈
デジタルワーカーが実行するステップは、すべて順を追って監査でき、説明可能にする必要があります。これは、規制準拠やコンプライアンス監査にあたって特に重要ですが、プロセスとデジタルワーカーの監査証跡や測定が組み込まれていれば、経費削減やプロセス効率化の対象箇所の特定が可能となります。Blue Prismプラットフォームには、業界最高レベルのアナリティクスが組み込まれており、外部の分析エンジンへデータを送信することができます。最終的には、このデータによって、より深い洞察を得ることで、機械学習に対応可能となり、より一層の効率化を図ることができます。

また、真のエンタープライズ グレードの監査機能と否認防止機能を備えているのは、Blue Prismのプラットフォームだけです。このプラットフォームでは、全活動と変更内容を自動的にログに記録し、各自のプロセス ワークフローに対する100%の可視化を実現しています。収集されたデータは防止機構の付いた環境で集中管理されているため、必要であれば、コンプライアンス監査用の決定的な証拠として利用することもできるのです。

まとめ ― 将来のAI化におけるプランニングと優先順位付け
GDPRが施行され、職場環境がデジタル化されると、否認防止機能と監査機能が、かつてない程に重要視されることでしょう。監査官に意思決定に至った経緯の説明を求められたとき、その判断過程の一部または全てが自動化されているとしたら、どう説明しますか?各プロセス工程のうち、どの部分が決定論的なルールベースの判断で、どの部分が非決定論的な機械学習に基づく判断であるかを把握していますか?それらの全ステップが、開発者が忘れずに各プロセスに監査機能をプログラムしてくれるものと頼りにすることなく、デフォルトで監査対象となっていることを保証できますか?