ブログ | 2021年05月05日

インテリジェントオートメーションの時代に向けた市民開発者の育成 – 第1部

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市民開発者とは何か?

Blue Prismは、20年前に「民主化されたテクノロジーこそが、起業家精神あふれる企業を生み出す鍵である」という理念のもとに設立されました。私たちは当初から、現場業務部門が主導する自動化を実現して、運営の俊敏性を支援することに重点を置いてきました。「市民開発」と呼ばれるアプローチです。さらに、Blue Prismは、市民開発者が開発拠点(センター・オブ・エクセレンス ーCOE)の外に存在していても、COEが開発業務(エンタープライズ・リポジトリ)で管理するオートメーションを作成することができる、統合(フェデレートまたはフランチャイズ)型の運営モデルを常にサポートしています。

私たちは、業務担当者がそれぞれで直接自動化を作成できるようにすべきだと考えており、お客様自身がBlue Prismのワークベンチ(Design Studio)を組織内で広く配布できるようにしています。インテリジェントオートメーションの考え方が組織内で共通認識になると、社内のあらゆる場所から市民開発者が生まれます。私たちは20年以上にわたる事業運営を通して、適切なレベルの集中管理とガバナンス運営があれば、スケーラブルな市民開発者モデルが成功することを学んできました。

簡単に言えば、市民開発者とは、企業のIT部門によって許可されたコーディング不要の開発環境や実行環境を活用して、新しいビジネスソリューションを生み出すユーザー(企業の社員や信頼できる外注先業者)のことです。多くの場合、このような人は、課題解決意識や効率向上の意識を持つ熱烈な業務担当者であり、コーディング経験がなくても自動化を構築することができます。

市民開発者は、様々な部門において現れる可能性があり、時に、市民開発者になると思われていなかった人が、新しい意識と目的を持って現れることもあります。組織内でインテリジェントオートメーションが成功すると、IT部門に依存することなく、業務を改革したいという情熱的な市民開発者が現れることも稀ではありません

市民開発者のプロファイル例:

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私たちは、市民開発者が適正なトレーニングを受け、率先してチームの業務の自動化を開発する権限を与えられるべきだと考えています。このような課題分析解決担当者はチームの俊敏性を向上させるためにノーコード技術を使い、安全で堅実な解決方法を開発する手法の研修を受けるべきです。

この哲学は、もちろんBlue Prismの製品戦略にも受け継がれています。私たちは、以下の項目を達成するための製品力の強化を継続的に提供することに注力しています:

  • 市民開発者がノーコードのインターフェースを介して、堅牢な自動化を構築するための学習曲線と価値を生み出す時間を短縮する
  • 市民開発者と中央統括または自動化統括部署との間で、各チーム間や各部門間、企業間のコラボレーションを促進する
  • 組織全体の自動化による相乗効果を得るために、開発済みコンポーネントの再利用を奨励し、横展開を図る
  • 堅牢なソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)の一環として、市民開発者の活動をサポートし、適切な管理、監査、セキュリティ、および自動化の支援をするツールを提供する

市民開発者はこれからも必要であり続けます。幸いなことに、Blue Prismは市民開発者でもある共同創設者の2人がRPAのコンセプトに至った2001年の創業以来、常に市民開発者を支援してきました。現場主導、IT活用インテリジェントオートメーションは、私たちのDNAとして組み込まれています。

※当ブログは、”Embracing the Citizen Developer in the Intelligent Automation Era – Part I”(英語)を翻訳し、日本市場向けに加筆・改編したものです。