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ブログ | 2024年03月07日

AMLの自動化が必要な理由

AMLの自動化
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毎年、行政や規制当局は、金融犯罪と戦うための新しい規制を導入しています。2024年も例外ではなく、北米、欧州連合、英国、オーストラリアをカバーする金融市場では現在、5つの新しい重要な法律案の審議が行われています。さらに、コンプライアンスコストは増加の一途をたどり、金融犯罪者や悪意のある団体が活動資金を調達すべく精力的に活動する中、金融機関はマネーロンダリングが組織にもたらす脅威を軽減する新たな方法を見い出す必要性に迫られています。そこで登場したのがAMLの自動化です。

AMLの自動化とは

マネーロンダリング対策(AML)の自動化では、インテリジェントオートメーション(IA)ソリューションを使用して、組織のコンプライアンスタスクを自動的に監視し、フラグを立て、管理します。これは、本人確認やデューデリジェンスプロセスの顧客確認(KYC)の自動化と同様に、AMLのプロセスに特化したバンキングオートメーションの一種です。

これらのIAソリューションには、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)、人工知能(AI)、機械学習(ML)、光学式文字認識(OCR)などのコグニティブテクノロジーが含まれ、データの手動チェックやレポート作成といった時間のかかるAMLタスクの実行が可能です。また、リスクの高い個人にフラグを立てたり、疑わしい取引を特定したりするのにも役立ちます。

AMLとは

ご存知のように、マネーロンダリング対策は、金融機関におけるマネーロンダリングを防止するための法律や規制のコレクションを指します。しかし、さらに重要なのは、AMLのプロセスや標準がどのように進化してきたかという問題です。私たちはどのような経緯で今に至ったのでしょうか。

現在、リスクチームとコンプライアンスチームが直面しているさまざまな要因の組み合わせは、前例のないものです。日常的に行う必要のあるタスクは広範に及び、これにはデータの入手、整理、チェックが含まれます。そして、従業員はそのデータに基づいて正確な意思決定を行い、すべてが安全で保護されていることを確認します。以前はすべてが手作業で行われていましたが、コンプライアンスの自動化により、プロセスは簡素化されました。

それと同時に、銀行は進化する顧客の期待と、ビッグテックやフィンテックからの大きな圧力に適応しようとしています。そして、さらに厄介なことに、より複雑な規制体制が導入されつつあります。このような環境では、俊敏性とスピード、財務リスクとテクノロジーのバランスを取る必要があるためです。

金融犯罪を減らすためにAMLを自動化する理由

組織の86%が、2年前よりも大きなワークロードに対処する必要に迫られています。その原因は、単に仕事が増えただけではなく、今後のAMLの取り組みが明確ではないことにあります。金融のイノベーションは目まぐるしい変化を続けており、AML規制はその後を追う状況にあります。リスクチームとコンプライアンスチームには火急の対処が迫られていますが、暗号資産や環境、社会、ガバナンス(ESG)などの成長分野に対しての柔軟性も必要です。

自動化を使用する理由は単純です。コンプライアンスの遵守維持に必要なリソースを減らすことで、収益を維持できるからです。それだけでなく、自動化によってアクティビティ全体にわたるチェックアンドバランスを厳守・検証し、柔軟性と即戦力を保つことまで、すべてを自動的に行えるためです。

AMLでRPAと自動化を使用する方法

では、実社会におけるリスク評価プロセスの自動化とはどのようなものでしょうか。チェコ共和国最大規模の商業銀行の1つであるCSOBは、AMLに対応するためデジタルワークフォースを構築しました。よくあるシナリオだと思えるかもしれません。自動化以前は、各ケースで人間の調査員が複数のシステムから情報を収集する必要があり、大変な作業量が求められました。実際、調査員の作業時間の半分はデータの収集に費やされていました。そしてさらに非効率なことに、リスクにフラグが立てられたケースは別の部門にエスカレーションされ、そこでまったく同じ手動チェックが繰り返されていました。

そこで同行が導入したのが、自動化とRPAです。

現在、CSOBは専任のデジタルワーカーを使用してデータを収集し、統合しています。このデータは人間のスタッフが情報を簡単に消化できるように、小さなExcelファイルに保存されます。銀行は、より短い時間でより多くの案件を処理できるだけでなく、人為的ミスのリスクを排除したため、全体的なリスクを軽減することに成功しました。

自動化のユースケースはAMLにとどまりません。銀行や金融のバックオフィスやフロントオフィスのタスクに実装することも可能です。

AMLの自動化のメリット

ここでは、AMLの自動化のメリットとして重要な点をいくつか紹介します。

  • 正確性:デジタルワーカーは、人間のスタッフよりも正確です。その結果、誤検知を減らすのに役立ちます。
  • 拡張性:デジタルワークフォースは、量に応じて簡単にスケールアップやスケールダウンが可能です。さらに多くのケースを処理する必要が出てきた場合は、デジタルワーカーの数を増やすだけで対処できます。
  • 一貫性:自動化はルールに基づいて実行されるため、すべてのAMLプロセスに標準化されたアプローチが適用されます。これにより、プロセスは効率化されます。
  • コンプライアンスコスト削減:手作業やエラーの修正に費やすリソースが減り、リソースコストを節約できます。さらに、罰金の削減によるコスト節約もメリットの1つです。
  • レポーティング:AMLプロセスに関する詳細なレポートを自動的に取得し、コンプライアンスの取り組みに関する洞察を提供します。また、疑わしい活動の報告を自動化して、金融規制当局に送信することもできます。
  • 顧客体験の改善自動化によってプロセスを効率化することで、サービスが改善されて顧客の満足度が増し、銀行への信頼を高めることができます。
  • 従業員体験の改善:従業員は手作業による業務が減り、データ入力やトランザクション監視のタスクから解放され、より複雑で価値の高いタスクに集中できるようになります。

AMLの導入理由

AMLの自動化のメリットについて確信が持てない場合は、なぜAMLが不要なのかを考えてみてください。

現在、コンプライアンス関連のタスクは急増しており、ルールは日に日に複雑になるばかりです。仕事の量が増え、リスクは高まり、より優れたサービスを求める顧客の数も増えています。そして、ペースの速い市場では、遅くて非効率的でいるという選択肢は許されないのが現実です。

これが自動化を導入する理由です。自動化はコンプライアンスに役立つだけでなく、効率と従業員満足度を高め、市場競争力をサポートします。私たちは、数え切れないほどのお客様がまさにこれを実現するお手伝いをしてきました。弊社の金融サービス自動化ソリューションは、従業員に2200万分を還元し、投資収益率を倍増し、金融犯罪を削減して、お客様のチームとシームレスに統合し、必要な成果をお届けします。

ぜひ試してみませんか。将来、何が起こっても常に準備を整えながら、コンプライアンスを維持できます。

関心のあるお客様は、IAでより効果的にリスクを管理する方法の詳細をぜひご覧ください。今すぐ自動化の導入を始めたい方は、弊社までご連絡ください。

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